冬季に雪が積もると、通勤・通学や物流、ライフラインに影響が出ることがあります。
特に大雪の日に企業がどう対応すべきかは、多くの担当者が悩むことでしょう。
ここでは、大雪の日における従業員の安全や法的な視点、そして企業としての備え方について解説します。
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大雪による影響と安全配慮義務
大雪が降ると、公共交通機関の運休や遅延、道路の通行止め、雪で歩道が滑りやすくなるなど、通勤手段そのものが不安定になります。
また、雪の重みで建物の設備や電線などにも影響が出ることがあります。こうした状況は、単なる不便ではなく従業員の命と健康に直結しうるリスクです。
積雪や凍結道路では、転倒・交通事故の危険性が高く、無理な出社を促すことは適切ではありません。
企業には従業員の安全を守る責任(安全配慮義務)があり、危険が予見される状況で出社を強要することは避けなければなりません。
大雪による休業の判断と休業手当について
企業が大雪時に休業を判断する場合、その理由によって賃金の取り扱いが異なります。
通勤困難(大雪など)による休業の場合
一般的に、会社側の都合で業務が行えなくなった場合は、休業手当を支給する必要がありますが(平均賃金の60%以上が目安)、大雪による交通機関の乱れや通勤困難による休業は、不可抗力に近い事情として扱われる可能性があり、必ずしも休業手当の支給義務が発生しない場合があります。
会社から明確に休業指示があった場合
一方で、会社から明確な休業指示があったり、会社の判断で出社不要となったりする場合には、従業員に労働の意思・能力があっても休業扱いになるため、休業手当を支払う必要が出ることがあります。
休業手当の支給要否は状況に応じて慎重に判断することが求められます。
大雪における安全な働き方の選択肢
では、このように大雪が発生した際、従業員を守るために会社側はどのような選択をすべきなのでしょうか。
テレワークの活用
大雪時でも可能な業務については、在宅勤務やテレワークに切り替えることが効果的です。
テレワークは自宅から安全に仕事を続けられ、通勤リスクを回避しやすくなります。
事前にテレワークを可能にする仕組みを整備しておくことが、災害時でも事業継続につながります。
フレックスタイムや出社猶予制度
大雪予報が出る場合、始業時間の繰り下げや出社時間の調整を認める制度があると、従業員の安全を確保しやすくなります。
これにより、従業員は混雑や早朝の危険な時間帯を避けて通勤できるようになります。
有給休暇の取得奨励
大雪の日にどうしても出社が難しい従業員に対して、有給休暇の取得を柔軟に認めることも対応策のひとつです。
事前に取得ルールを明示しておくことで、当日の混乱を減らす助けになります。
企業が準備しておくべき体制
大雪などの災害級のリスクに備えて、企業が整えておくべき体制をご紹介します。
大雪時の対応ルールの策定
大雪が予想される季節になる前に、社内ルールとして「大雪予報時の出社判断基準」「テレワークへの切り替え条件」「交通機関情報の共有方法」などを整備しておくことが重要です。
事前にルールがあることで、担当者の判断負担を軽減できます。
BCP(事業継続計画)の整備
大雪や自然災害が発生した際にも、業務を継続しやすくするために、BCPを策定しておくことが望まれます。
BCPとは、災害などの緊急事態でも重要業務を停止させず、迅速に復旧するための計画です。
テレワーク環境や代替通信手段の確保などが具体的な対策として含まれます。
従業員への周知・訓練
対応ルールやBCPを作成した後は、従業員全体に周知し、必要に応じて訓練や説明会を行うことが大切です。
理解が浸透していないと、いざというときに適切に機能しない可能性があります。
大雪時の判断基準のポイント
最後に、大雪時に出社すべきか、それとも休業にすべきかの判断ポイントをお伝えします。
交通機関の運行
大幅な遅延・運休が発生している場合は出社が困難と判断される可能性があります。
道路状況や安全性
道路の圧雪・凍結や視界不良など、通勤中の事故リスクが高い状況では、出社命令を見直すべきです。
職種・業務内容の特性
テレワークが可能な業務は自宅勤務とし、現場対応が必須な職種については安全確保のため代替手段を検討します。
従業員の居住地域
豪雪地域と非積雪地域では、リスクレベルや対応可能性が異なります。社内で一律に判断せず、状況に応じた柔軟な対応が求められます。
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まとめ
今回は、大雪の日は会社を休みにすべきか、企業が取るべき対応について解説しました。
災害級の大雪が発生した際には、ただ単に休業にするだけではなく、従業員の安全確保が前提となります。
企業は安全配慮義務を負っているため、事前に対応策を準備し、出社または休業の判断基準を定めておくことが大切です。


