内定を受けた後は、「入社承諾書(内定承諾書)」の提出を求められます。
ただ、「他の企業の選考結果を待ちたい」「家族ともゆっくり相談したい」など、すぐに返答できず悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、入社承諾書の提出期限を延長できるかどうか、またその際の伝え方について解説します。
そもそも入社承諾書とは
入社承諾書とは、企業から出された内定を受け、求職者がその企業に入社する意思を示す書類です。
ただし、法的には 強い拘束力を持つものではありません。内定承諾書を提出した後でも、内定を辞退することは可能とされています。
そして入社承諾書は、一般的に提出期限を設けられていることが多く、複数の企業の結果待ちをしている場合などに悩まされることもあるでしょう。
入社承諾書の延長はできる?
結論から言うと、入社承諾書の延長は可能です。
やむをえず、提出期限に間に合わない事情がある場合には、企業に早めに連絡をして延長してもらえるかを相談しましょう。
延長が認められやすいケース
入社承諾書の延長が認められるケースはさまざまですが、主に以下のような理由は認められやすい傾向にあります。
・書類手続きに時間がかかる
・家族などと相談したい
・他社選考の結果を待ちたい
どのくらい延長できるの?
では、延長できる期間はどのくらいなのでしょうか。
そもそも提出期限自体は、入社承諾書を受け取ってから10日前後が一般的で、延長が認められた際は、「3週間~1カ月程度」まで延ばせる場合もあります。
ただし、あくまでも延長は例外的なケースです。企業側の採用スケジュールや他の候補者への影響も考慮されるため、必ずしも承諾されるとは限りません。
そのため、延長を依頼する際に気をつけるべきポイントを以降でご紹介します。
延長を依頼する際のポイント
期限延長をお願いする際は、以下の3つのポイントを押さえておくと、企業側も検討しやすくなるでしょう。
早めに連絡する
締め切りの直前に延長するのは、企業側のスケジュールもあるため、印象を損なう可能性が大きいです。
なるべく期限内に返送が難しいと判断した時点で、速やかに連絡をするよう心掛けましょう。
明確な延長希望日を提示する
いつまでなら返事可能かを自ら提示することで、企業側も採用計画を立てやすくなります。
まずは具体的な日付を提案してみることをおすすめします。
前向きな意思を伝える
言葉遣いや文面は、「迷っている」ではなく、「慎重に検討している」というニュアンスが伝わるようにしましょう。
企業に対する感謝や前向きな気持ちがあることを添えると丁寧です。
依頼時の伝え方例(メール/電話)
最後に、実際に依頼する際の伝え方について、「メール」「電話」それぞれの例をご紹介します。
状況に合わせて、自身でアレンジしてご活用ください。
メールで依頼する場合
件名:入社承諾書提出期限延長のお願い(氏名)
本文:
○○ 株式会社
人事部 ○○ 様
お世話になっております。△月△日に内定のご連絡を頂きました、□□(氏名)と申します。
この度は誠にありがとうございます。貴社で働く機会を頂き、大変嬉しく思っております。
さて、早速ですがご案内頂いております入社承諾書の提出期限について、誠に恐縮ではございますが、少し延長のお時間を頂戴できないかと存じ、メールを差し上げました。
現在、家族・知人とも相談を重ねており、慎重に最終判断をしたく存じます。つきましては、 〇月〇日(〇)まで にご返答をさせて頂けますと幸いです。
本来であれば期限内にご提出すべきところ、ご迷惑をおかけし恐縮ですが、何卒ご検討のほどお願い申し上げます。
末筆ながら、改めましてこのたびのご縁に深く感謝申し上げます。
どうぞよろしくお願い致します。
氏名:□□
連絡先:□□
電話で依頼する場合のポイント
一方、電話で依頼する場合は以下の流れを意識しましょう。
・冒頭「○月○日に内定のご連絡をいただきました、○○と申します。」
・前置き「入社承諾書の提出期限について少しご相談したいことがございます」
・日時を提示「現在、慎重に検討しており…〇月〇日までにご返答したいのですが、期限を延長頂くことは可能でしょうか」
・相手の返答後「ありがとうございます。〇月〇日までに必ずご回答いたします」
メールと同様、必ず感謝の意を伝え、前向きに検討していることを伝えるのが大切です。
まとめ
入社承諾書の提出期限は、「延長可能」ではあるものの、決して当たり前ではなく、企業側の状況・採用計画にも左右されます。
そのため、延長をお願いする際は、「早めの連絡」「具体的な延長希望日」「前向きで丁寧な表現」がカギです。
ぜひ今回ご紹介した例を参考にしてみてください。


